何事も八割でやった方が結局長続きする~全力でやったらすぐ疲れます~
先日、あるサイトで「社員を頑張らせすぎると結局業績が伸びない」いう内容の記事を読みました。目標額を達成したのにも関わらず、会社の上層部が「もっと上乗せできただろう」と言ってくる。じゃあ最初に設定した目標額はなんなんだ、と。
つまり、上層部にとって目標とは下を全力で走らせるためのツールで、目標と言いつつ目標ではないということだと。
でも一般社員は目標達成してしまえば安心して、それ以降は流してしまう。その差が納得できない原因になると。
結局全力でやらざるを得ない状況になり、そうすると新しいことを試みる余裕もなくなってきて停滞するということだと。
これと同じような事は、たぶんほとんどの会社や組織で起きていると思います。
特に、業績が伸び悩んでいたり落ちてきている会社になればなるほど余裕がなくなる。
「売り上げが伸びないのはみんなの頑張りが足りないからだ」と、まるで一昔前の体育会系のノリで社員に全力を強いる。
それで業績が伸びるか、というと、たぶんほぼ100%伸びないと思う。と言うかほぼ100%落ちていくと思います。
だって、その頑張りは無駄な頑張りになっていくから。
社員にすれば「目標達成できればいいじゃん!」と思うし、無茶な設定の目標ならそもそも最初から頑張らないだろう。
でも頑張りを強要されるからやる気が出ない。出ないけど会社を定時で上がるわけにもいかないからだらだら仕事をする。
結局上がるのはかかる経費だけで、売り上げは伸びないだろうね。
よく海外の大企業の会社が、まるで会社じゃないみたいなつくりをしているところが報道されます。グーグルとかフェイスブックとか、ピクサーとか。
確かにリフレッシュできる設備が多いし、作業スペースも自分の部屋のようにカスタマイズできるし24時間食事もとり放題。夢のようです。
でも、彼らはそれに見合う仕事を求められるわけです。当然要求される仕事のレベルは相当高い。
高いからこそ会社はリフレッシュできるような設備を充実させているんだよね。余裕がないといい仕事ができないってわかっているから。
ここが決定的に違うところで、全力を出してもらうために休憩してもらうということ。
全力で走っても、持つのは一瞬だもん。100mと同じ走り方でフルマラソン走れないでしょ?
仕事じゃないけど、私はオフロードバイクに乗ります。その中でエンデューロという、2~3時間走る耐久レースがあります。
オフロードコースをその時間走るのは相当な体力が必要です。で、日本トップクラスの選手がいう完走のコツは「八割の力で走ること」。
必ずアタックしないといけないところが出てくるし、全力で走っているといざというときに対応できないのですよ。
仕事も趣味も、いつもは八割くらいの力で続けて、いざというときに全力を出せるようにしておく。必ず予定通りいかなくて全力を出す場面が出てくるからね。これが結局一番効率がいいと思います。