大人になってから見方が変わったキャラクターについて(若干マニアックです)

人は必ず歳をとりますし、いろいろ経験して大人になります。当然子供時代に比べてたくさん経験し、物の見方も変わります。子供のころは嫌いだったのに、大人になると共感することもたくさんあるわけです。特に働き出し、組織の中で生きていくとね。

 

という事で大人になって見方が変わったキャラクターをちょっと紹介していきます。

 

1、ニナ・パープルトン機動戦士ガンダム0083

ガンダムファン中ではその行動に問題があったとして、かなり有名なヒロインです。当時は本当に悪女やら頭がパープルトンなど兎に角批判が多かったのを覚えています。

 

地球連邦政府アナハイム社に極秘発注したガンダム計画の責任者でした。

初登場時コウ・ウラキに対して冷たく、ガンダムが強奪されたときに「私のガンダムが!」発言。その後ウラキとは恋仲になりますが、昔ガトーと付き合っていたことが発覚。そして最終決戦の時に傷ついたガトーを支えながらコウの前から去る…1年後に釈放されたコウの前に登場します。

「私のガンダム」発言から二人の男の間をふらふらする悪女として、ガンダムヒロインとは思えないほど嫌われていました。

 

でも、大人になるとわかるんです。最初にコウと会った時、彼はメカマニアの新人テストパイロット。伝説の名機ガンダムを任せられるくらい優秀であれば、それは当然仕事に相当入れ込んでいるんでしょう。目の前でガンダムをいただくって言われたら「私のガンダム」くらい言います(これは監督もそういっています)。それだけ真面目に仕事している証拠なんです。

そしてガトーと付き合っていたことが発覚した後について。昔の恋人が目の前に現れて、しかもテロリスト(軍隊と認定されていないため)。動揺しないほうが不思議です。

 

最後の決戦時に生身で向かい合った時、怪我をして動けなかったガトーを支えながらコウの元を去るのですが、恋人が目の前で人を撃とうとしているのに耐えられるはずがありません。そもそも彼女は軍人ではないため目の前で殺人が行われるのに平然とできるはずないんです。

 

そう考えると、彼女のとった行動ってすべて「普通の女性」としての行動なのです。急に紛争に巻き込まれ、その後の人生まで影響を及ぼされた悲劇の女性でもあるのです(ちなみに小説版ではキャラクターの心情がきちんと書かれているため、より理解しやすいと思います)。

 

2、はたけカカシNARUTO

登場当時は「写輪眼のカカシ」として忍世界では知らぬものがいないくらいの有名人で、その通り名に恥じない実力の持ち主でした。ナルト達含め里の者からも信頼が厚く、頼られる人物。

物語が進み、ナルトやサスケの実力が上がってきてからは不甲斐ない面が目立つようになり、ネット上ではネタになることも多くなってきてすっかり威厳を失ってしまった感じが。

 

NARUTOはもともと少年漫画なので主人公が注目され、大人が若干割を食うのはわかります。でもちゃんと見るとナルト、サスケ、サクラの三人の成長がすごいですがちゃんと最終決戦でも指揮を執り、最後までナルト達を導く大人としての役割を果たしています。

 

それに、大人は迷うし悩むものです。カカシも自身の父が自殺したという事と子供のころに目の前で死んでいった(と思っていた)オビトの件で悩み、葛藤の中で生きてきました。オビトと再会した時はかなり動揺しています(子供のころ死んだと思っていた友人が敵として生きていたんだからそれは当たり前)。

それでもわずかな時間で立ち直り、みんなをまとめて世界を救った点から作中屈指の有能なキャラクターであるといえます。

第四次忍界大戦後に火影に選ばれたのは当然で、大きな戦いが終わった後に必要なのは武力ではなくカカシの知名度とあらゆる問題に対応できる頭脳なのです。

実際に疲弊した里を回復させ、無事に火影の座をナルトに渡したことからも指導者として非常に優秀なことがうかがえます。

 

 

3、野原しんのすけ

おそらく日本一有名な5歳児。その年齢からは想像もつかない運動神経の持ち主で、数々のスポーツを華麗にこなすし、恋愛に関しても「子供は趣味じゃない」となな子お姉さんに一途?妹のヒマワリが生まれたときは、みんなの関心が自分からひまわりに行く為、嫉妬心をあらわにしていました。特にアニメ放送序盤には下ネタも多かったため、かつて行われていた「子供に見せたくない番組」アンケートではアニメとして珍しく上位の常連でした。

 

しかし毎年公開される劇場版は、とても名作が多いことはご存知でしょうか?子供ばかりか大人の鑑賞にもしっかり耐えられる(というか夢中で見る)作品ばかり。毎年楽しみにしているという方も多いのではないでしょうか。

あまり知られていませんが、連載はもともと大人向けの雑誌で行われていたため必然的にネタも大人向けが多かったのです。アニメ開始でその認知度が一般に広がっていったため次第に減っていきました(かといって作品の面白さがまったく損なわれず、むしろ向上したのは素晴らしいです)。

そしてしんのすけの行動って実はかなり子供の行動を忠実に再現しているんです。おそらく子供がいる方はわかるのではないでしょうか?

大人が持っている余計なフィルターがないため、誰にでも平等に接するし、劇場版ではひまわりを文字通り命がけで助けることもしばしば。かなり家族思いのお兄ちゃんです。

 

 

いかがでしょうか?まだ多くのキャラクターがいます。一つ言えるのは、キャラクターがきちんと確立しており、その行動や言動に意味があるという事。

現実と同じようにそれぞれの立場を理解しなければ、その行動も理解できないのです。

大人になってから、子供のころに好きだったアニメや漫画を見直してみると当時とは印象が違うキャラクターがいるかもしれませんよ。