封印作品について~そろそろ解除すべきでは?~

 Amazonでセールしていた時にこの本を購入、読みました。

封印作品の謎 テレビアニメ・特撮編
 

 この手の本は結構色々出ており、ペーパーバック版がコンビニでも見かける。内容はピンキリかな、と言う印象だけど、こちらはしっかり関係者に取材をしており、封印された原因をきちんとつかもうとしているので非常に読みごたえがありました。

 

封印作品として知名度があるのは、次の2本じゃないでしょうか?

・「ウルトラセブン」12話「遊星より愛をこめて」

・「怪奇大作戦」24話「狂気人間」

くしくも両方とも円谷作品。内容は今やググればすぐにわかるので割愛します。

そして当然この2作も大きく取り上げられているし、筆者の安藤さんは当時の関係者や円谷プロに取材を申し込んでいますが…

特撮ファンなら知っての通り、にべもなく取材拒否の状況な訳です。

(正確に言うとこの本は以前に出た本の再編版なので、取材も結構前だと思うのですが対応は現在も変わらない(寧ろ悪くなっている)と思います)

それどころか、特撮ライターに取材を申し込んでも「今後円谷関係の仕事ができなくなる」という理由でかなり拒否される現状が(おそらく)長く続いています。

私の子供時代は、少なくともこの2作が封印されているという事とタイトル位は本などの媒体で見る事が出来たのですが、今ではそれすらわからず「欠番」のみ。

 

ウルトラセブン「遊星より愛をこめて」の方は作品封印の原因と経緯は、ほぼ判明しているし、おそらく正しいと思う。だけど怪奇大作戦「狂気人間」の方はいまいち封印の経緯がわからず、数少ない証言してくれた関係者もはっきりとした理由はわかっていないとの事で、いまだに様々な噂が流れているし、検索しただけでも相当引っ掛かってくる事がわかります。

(おそらく「きちがい」と言う言葉が引っ掛かったのではないか?と推測していますがそれだけでは根拠が薄い気もしますが…)

 

そして大きな問題は、年月が経ってしまい当時の詳しい事情を知る関係者が退職されたり亡くなったりしており、次第にその経緯が知られる機会が失われているという事。

等の円谷プロでさえ、関係者が退職されて「この作品には触れるな」と言う事のみが伝えられているという事が読み取れる。

(質問への回答が「永久に欠番」と言う事だし、本当に門前払いされているのがわかる)

 

でも、もういい加減にきちんと封印の理由と経緯を説明し、作品を公表するべきだと思う。

と、言うのも既にこの作品は検索すれば見られるようになっているし、海賊版も手に入れる事が出来る。という事は封印の意味が無くなっているのです。

 

更に悪いことに、噂に尾ひれがついているし、ネットで見られる時代になっている。そして最大の問題は「事情を知る人がどんどん居なくなっている」という点。

 

円谷プロの対応から見て、封印を解除する意図はないと思われるけど、作品制作時(何せ当時は今では考えられないほど自主規制が緩かった)には決して差別の意図はなかった訳で、むしろ問題定義の意味で作成していたと考えられるのです。

もちろん不適切な表現はあるし(と言うか、それが原因で封印されていた)、地上波では不可能だろうけど、DVDやブルーレイなどの手段では不可能ではないはず。

 

関係者への配慮をきちんと行えば理解を得られるのではないでしょうか?

 

このままでは当時を知る関係者がいなくなり、「封印」と言う事実だけが残ってしまう。そうなると封印の解除はほぼ望めなくなってしまうのです。

作品としては名作として謳われているんです。このまま永久に見られないという事は是が非でも避けたいと思います。

 

matome.naver.jp

こちらも封印作品ですね。何とかならないものか?